親の相続放棄で兄弟の相続はどうなる?相続人になる条件・期限・必要書類を解説

query_builder 2026/09/12
著者:鶴見総合法律事務所
画像5415
画像5415

親が相続放棄をした場合、必ず兄弟姉妹へ相続権が移るわけではありません。兄弟姉妹が相続人になるのは、子どもや父母など先順位の相続人がいない、または全員が相続放棄した場合に限られます。

 

特に注意したいのが、相続放棄の期限です。期限は「被相続人が亡くなった日」ではなく、原則として「自分が相続人になったことを知った日」から3か月以内となります。親族関係が疎遠な場合や、先順位の相続人の相続放棄を後から知った場合は、起算日の確認が重要です。

 

また、兄弟姉妹が相続人となるケースでは、被相続人の出生から死亡までの戸籍や、父母の死亡・相続放棄を確認する書類など、状況に応じた準備が必要になります。一人だけが相続放棄した場合の影響や、甥・姪への代襲相続の有無なども含め、正しい手続きを進めることが大切です。

 

本記事では、親の相続放棄から兄弟姉妹が相続人になる条件、相続放棄の期限、必要書類、家庭裁判所での手続きまで、実務で迷いやすいポイントをわかりやすく解説します。

相続放棄の手続きと法的サポート - 鶴見総合法律事務所

鶴見総合法律事務所では、相続問題をはじめ、離婚問題やDV、ハラスメントなど、幅広い法的な問題に対応しております。お客様のニーズに合わせた柔軟な対応を心掛け、個別のケースに最適なアドバイスとサポートを提供しています。特に相続放棄に関しては、負担を軽減し、迅速かつ確実に手続きを進めるために、専門的な知識と経験をもとにサポートしています。法的手続きの進行が不安な場合でも、しっかりとしたフォローを行い、お客様が安心して進められるよう支援いたします。どんなお悩みでも、まずはご相談ください。お客様に最適な解決策を提供できるよう尽力いたします。

鶴見総合法律事務所
鶴見総合法律事務所
住所 〒230-0051神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央4丁目17−1 萬屋第二ビル 205
電話 045-718-5457

お問い合わせ

親の相続放棄から兄弟の相続で知っておきたい条件を徹底解説

相続順位と権利の移転に関する基本的な考え方

相続人の順位は法律で決められており、配偶者は常に相続人となります。それ以外は、子、直系尊属(父母・祖父母)、兄弟姉妹の順で相続権が移ります。まず子が相続人となり、子がいない場合や子全員が相続放棄した場合に、直系尊属へ相続権が移ります。さらに直系尊属もいない、または全員が相続放棄した場合に、初めて兄弟姉妹が相続人になります。そのため、親が相続放棄をしただけで兄弟の相続になるわけではありません。 子や直系尊属の有無、相続放棄の状況を確認することが重要です。また、兄弟姉妹がすでに死亡している場合は、甥・姪が代襲相続人となりますが、兄弟姉妹が相続放棄した場合は、その子へ代襲相続は発生しません。相続放棄の期限は、自分が相続人になったことを知った日から3か月以内です。兄弟姉妹が相続人になるケースでは、いつ自分に相続権が移ったのかを正しく確認し、期限内に手続きを進めることが大切です。

 

直系尊属の有無で相続人が変わる

兄弟姉妹が相続人になるかどうかは、子どもの有無や相続放棄の状況に加え、直系尊属(父母・祖父母)がいるかどうかで決まります。配偶者は常に相続人となり、誰と一緒に相続するかによって相続割合が変わります。

 

状況 直系尊属(父母・祖父母) 兄弟姉妹 配偶者
子がいる 問わない 相続人にならない 子と共同相続
子全員が相続放棄 存命または相続する 相続人にならない 直系尊属と共同相続
子全員が相続放棄 全員死亡または全員相続放棄 相続人になる 兄弟姉妹と共同相続
子がいない 直系尊属がいる 相続人にならない 直系尊属と共同相続
子がいない 直系尊属がいない(死亡・相続放棄) 相続人になる 兄弟姉妹と共同相続

 

兄弟姉妹が相続人になった後、一人だけが相続放棄すると、その相続分は他の兄弟姉妹に移ります。 そのため、借金がある場合は残った相続人の負担が増える可能性があります。また、兄弟姉妹が死亡している場合は、甥・姪が代襲相続人となります。甥・姪が相続放棄する場合も、期限内に家庭裁判所へ申述する必要があります。手続きでは、被相続人の出生から死亡までの戸籍や、直系尊属の死亡・相続放棄を確認する書類などが必要になるため、事前に必要書類を確認しておくことが大切です。

 

ポイント

 

  • 兄弟姉妹が相続人になるのは、子どもや直系尊属がいない、または全員が相続放棄した場合です。
  • 親が相続放棄しても、祖父母など他の直系尊属が相続人であれば、兄弟姉妹に相続権は移りません。
  • 兄弟姉妹の一人だけが相続放棄すると、残った兄弟姉妹の相続分や負担が増えることがあります。

 

実務で確認したい相続順位と権利移転の注意点

実務で迷いやすいポイントは主に3つあります。まず、親が相続放棄をしても、自動的に兄弟姉妹へ相続権が移るわけではありません。 子や直系尊属の有無、相続放棄の状況によって相続順位が決まるため、誰が相続人になるのかを確認することが重要です。次に、相続放棄は相続人それぞれが単独で行う手続きで、他の相続人の同意や連名は必要ありません。 「相続放棄してほしい」と依頼された場合でも、謝礼の支払い義務はなく、実費の精算や感謝の気持ちとして対応するのが一般的です。最後に、代襲相続と相続放棄は別の制度である点に注意が必要です。 代襲相続は相続人の死亡や相続欠格によって発生しますが、兄弟姉妹が相続放棄しても、その子ども(甥・姪)へ相続権は移りません。親の相続放棄によって兄弟姉妹が相続人になる可能性がある場合は、被相続人の戸籍や父母・兄弟姉妹の状況を確認し、3か月の期限内に家庭裁判所へ申述できるよう準備を進めましょう。 書類収集や不動産手続きに不安がある場合は、専門家への相談も有効です。

 

ケースで理解する直系尊属の有無による違い

相続順位は、子・直系尊属(父母・祖父母)・兄弟姉妹の順に決まります。誰が相続人になるかは、子や直系尊属がいるかどうかで変わります。

 

  • ケース1:子ども全員が相続放棄し、父母が存命の場合
    相続権は父母などの直系尊属へ移るため、兄弟姉妹は相続人になりません。
  • ケース2:子ども全員が相続放棄し、父母もすでに亡くなっている、または父母も相続放棄した場合
    第三順位の兄弟姉妹が相続人になります。
  • ケース3:兄弟姉妹がすでに亡くなっている場合
    その兄弟姉妹の子ども(甥・姪)が代襲相続人となります。

 

なお、被相続人に配偶者がいる場合は、配偶者は常に相続人となり、兄弟姉妹や甥・姪と法定相続分に従って遺産を分けることになります。また、「相続放棄すると親族全員に影響するのでは?」と心配されることがありますが、相続放棄の効力は放棄した本人だけに及びます。 他の親族へ自動的に連鎖して相続放棄したことにはなりません。手続きは次の流れで進めます。

 

  1. 被相続人の出生から死亡までの戸籍・除籍謄本を集める。
  2. 子・父母・兄弟姉妹の生死や相続放棄の有無を確認する。
  3. 相続人となった人が、期限内に家庭裁判所へ相続放棄申述書を提出する。
  4. 相続放棄が受理されると、その人は法律上「最初から相続人ではなかった」と扱われ、遺産も借金も引き継ぎません。

 

兄弟姉妹が亡くなっていて甥・姪が代襲相続人となる場合は、相続関係を証明するため、被相続人や兄弟姉妹の戸籍を途切れなくそろえることが重要です。

親の相続放棄と兄弟の相続で絶対に間違えたくない期限と起算日のポイント

相続開始を知ったタイミングと期限管理の重要性

相続放棄の期限は、自分が相続人になったことを知った日から3か月です。これは被相続人が亡くなった日とは限らず、状況によって起算日が変わる点に注意しましょう。例えば、親が亡くなったことを後日知った場合は、その事実を知った日から3か月となります。また、子ども全員が相続放棄したことで兄弟姉妹が相続人になった場合は、先順位の相続人が相続放棄したことを知り、自分が相続人になったと知った日が起算日になるのが一般的です。このように、親の相続放棄によって兄弟姉妹へ相続権が移るケースでは、相続順位や自分が相続人になった時期を早めに確認することが大切です。あわせて、戸籍などの必要書類を集めておけば、期限内に手続きを進めやすくなります。また、期限の起算日を証明できるよう、相続放棄の通知や親族からの連絡、裁判所から届いた書類などは保管しておきましょう。起算日を誤って3か月を過ぎると、相続放棄が認められない可能性があります。

 

チェックポイント

 

  • 相続放棄の期限は、死亡日ではなく「自分が相続人になったことを知った日」から3か月
  • 先順位の相続人が相続放棄したことを知った日が起算日になる場合もある
  • 通知書や連絡日時の記録を残しておくと、起算日の証明に役立つ

 

なお、相続放棄は相続人ごとに個別に行えます。ただし、一人が相続放棄すると相続順位が変わることがあるため、兄弟姉妹や甥・姪への影響も確認しながら期限内に判断することが重要です。

 

疎遠な兄弟姉妹の死亡を後で知った場合の起算日

疎遠だった兄弟姉妹が亡くなったことを後日知った場合は、その事実を知った日が相続放棄の期限(3か月)の起算日となるのが一般的です。また、親や子どもなど先順位の相続人が相続放棄したことで、自分が第三順位の相続人になった場合も同様です。自分が相続人になったことを知った日から3か月以内に相続放棄の手続きを行う必要があります。重要なのは、「知った日」を証明できる資料を残しておくことです。例えば、親族からのメールやSNS、郵便物の到着日、通話履歴などは、起算日の証拠として役立つ場合があります。相続放棄では、家庭裁判所へ申述書や戸籍などの必要書類を提出します。戸籍の取得には時間がかかることもあるため、自分が相続人になったと分かったら、早めに準備を始めることが大切です。あわせて、誰が相続人になるのか、兄弟姉妹のうち一人だけが相続放棄した場合の影響や、甥・姪が相続人になるかどうかも確認しておくと安心です。

 

起算日となるケース 起算日 残しておきたい証拠
訃報を初めて知った 親族から連絡を受けた日 メール・SNS・通話履歴など
先順位の相続人が相続放棄したことを知った 放棄の事実を知った日 通知書や連絡内容の記録
戸籍を取得して初めて死亡を知った 戸籍で確認した日 戸籍の取得日や申請記録

 

起算日や相続順位はケースによって異なるため、期限を過ぎないよう、相続関係を確認しながら必要書類の準備を進めることが重要です。

兄弟が相続放棄を進めるための手続きと必要書類

相続放棄の手続きの流れと提出先

親が亡くなり、子どもや父母など先順位の相続人がいない、または全員が相続放棄した場合は、兄弟姉妹が相続人になることがあります。この場合、相続放棄をするには、被相続人(亡くなった方)の最後の住所地を管轄する家庭裁判所へ申述します。期限は、自分が相続人になったことを知った日から3か月以内です。疎遠な親族の相続では、起算日が死亡日ではない場合もあるため注意しましょう。申述には、相続放棄申述書のほか、被相続人や相続人の戸籍、収入印紙(800円分)、郵便切手などが必要です。必要書類はケースによって異なるため、事前に管轄の家庭裁判所で確認しておくと安心です。なお、相続放棄は借金だけを放棄したり、特定の財産だけを相続したりすることはできません。 預貯金や不動産などのプラスの財産も、借金などのマイナスの財産も、すべて引き継がないことになります。また、兄弟姉妹が相続人になる場合は、先順位の相続人が本当に全員相続放棄しているか、さらに兄弟姉妹の中に亡くなっている人がいて、甥・姪が代襲相続人になるかどうかも確認が必要です。不明な点がある場合は、早めに専門家へ相談すると手続きをスムーズに進められます。

 

押さえておきたいポイント

 

  • 提出先は、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所
  • 相続放棄の期限は、自分が相続人になったことを知った日から3か月
  • 必要書類や郵便切手の金額は、管轄の家庭裁判所で事前に確認する

 

兄弟姉妹による戸籍収集リストと取得のコツ

兄弟姉妹が相続放棄をする場合は、自分が相続人であることと、子や父母など先順位の相続人がいない、または相続放棄していることを戸籍で証明する必要があります。主な必要書類は、被相続人の出生から死亡までの戸籍一式(除籍・改製原戸籍を含む)、住民票の除票または戸籍の附票、申述する兄弟姉妹の現在戸籍です。父母が死亡している場合は父母の除籍・改製原戸籍、先順位の相続人が相続放棄している場合は相続放棄申述受理通知書の写しも準備します。書類は本籍地の市区町村役場で取得でき、郵送請求も可能です。請求時は「相続放棄の手続きで使用するため、出生から死亡までの連続した戸籍が必要」と伝えると、取り漏れを防ぎやすくなります。

 

書類名 取得先 用途
被相続人の出生から死亡までの戸籍一式 本籍地の市区町村 相続関係と先順位の確認
被相続人の住民票の除票・戸籍の附票 最終住所地または本籍地の市区町村 最後の住所の確認
申述人(兄弟姉妹)の戸籍 本籍地の市区町村 相続人であることの証明
父母の除籍・改製原戸籍(必要な場合) 本籍地の市区町村 第2順位の相続人がいないことの確認
相続放棄申述受理通知書の写し(必要な場合) 相続放棄をした人が保管 先順位の相続放棄を証明

 

兄弟姉妹全員で相続放棄する場合の書類準備のポイント

兄弟姉妹全員が相続放棄をする場合は、共通書類と個別書類を分けて準備すると効率的です。被相続人の出生から死亡までの戸籍や住民票の除票などは共通で使えますが、原本の扱いは家庭裁判所によって異なるため事前確認が必要です。一方、相続放棄申述書や本人の戸籍、本人確認書類は申述人ごとに準備します。郵送提出の場合も申述書は一人ずつ作成し、郵便切手を人数分用意します。代表者がまとめて提出する場合は、委任状を準備すると手続きが進めやすくなります。また、一人だけが先に相続放棄すると、残った相続人の負担が増える可能性があります。 全員が放棄する予定なら、できるだけ同時に手続きを進めると安心です。

 

  • 共通書類(被相続人の戸籍・住民票の除票など)は、原本と必要部数の写しを準備する
  • 相続放棄申述書は兄弟姉妹それぞれが作成し、署名・押印する
  • 郵送する場合は、必要な郵便切手や返信用封筒を忘れずに同封する
  • 代表者が取りまとめる場合は、委任状を作成して権限を明確にする

兄弟の一人だけが相続放棄した場合の影響と注意点

一人だけ相続放棄すると他の相続人の負担が増える

兄弟姉妹のうち一人だけが相続放棄すると、その人の相続分は他の相続人に配分されます。そのため、預貯金や不動産などのプラスの財産だけでなく、借金や未払いの税金などのマイナスの財産についても、残った相続人の負担割合が増えることになります。親や子どもが相続放棄した結果、兄弟姉妹が相続人となるケースでも同様です。相続放棄は本人が家庭裁判所へ単独で申述できるため、他の相続人の同意は必要ありません。ただし、一人が放棄することで他の相続人の負担が変わるため、事前に遺産や債務の内容を確認し、兄弟姉妹で情報を共有しておくことが大切です。

 

ポイント

 

  • 相続放棄すると、その人の相続分は他の相続人に移る
  • プラスの財産だけでなく借金などの負債も負担割合が増える
  • 相続開始を知った日から3か月以内に判断することが重要

 

相続放棄は一部の財産だけを放棄することはできない

相続放棄は、相続財産の一部だけを放棄することはできません。預貯金だけ受け取り、借金だけ放棄するといった選択は認められておらず、放棄する場合はすべての財産と負債を引き継がないことになります。また、相続放棄を検討している間に遺産を処分したり使用したりすると、「単純承認」とみなされ、相続放棄が認められない可能性があります。被相続人の預金を使う、不動産を売却・賃貸する、高額な家財を持ち帰るといった行為には注意が必要です。兄弟姉妹が相続放棄する場合は、申述書のほか、被相続人の戸籍一式や兄弟姉妹であることを証明する戸籍、必要に応じて先順位の相続人が死亡または相続放棄したことを証明する書類を準備します。相続順位を確認しながら、期限内に手続きを進めましょう。

 

よくある誤解 実際の取扱い
預貯金だけ受け取り、借金だけ放棄できる 相続放棄は一部だけ行うことはできない
形見なら自由に持ち帰れる 高額な財産の持ち出しは単純承認と判断される場合がある
家族の代表者がまとめて相続放棄できる 相続人それぞれが家庭裁判所へ申述する必要がある
期限は死亡日から3か月 原則として相続開始を知った日から3か月
兄弟姉妹が相続放棄すると甥・姪が必ず相続人になる 相続放棄では代襲相続は発生しないため、甥・姪が自動的に相続人になることはない
相続放棄の手続きと法的サポート - 鶴見総合法律事務所

鶴見総合法律事務所では、相続問題をはじめ、離婚問題やDV、ハラスメントなど、幅広い法的な問題に対応しております。お客様のニーズに合わせた柔軟な対応を心掛け、個別のケースに最適なアドバイスとサポートを提供しています。特に相続放棄に関しては、負担を軽減し、迅速かつ確実に手続きを進めるために、専門的な知識と経験をもとにサポートしています。法的手続きの進行が不安な場合でも、しっかりとしたフォローを行い、お客様が安心して進められるよう支援いたします。どんなお悩みでも、まずはご相談ください。お客様に最適な解決策を提供できるよう尽力いたします。

鶴見総合法律事務所
鶴見総合法律事務所
住所 〒230-0051神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央4丁目17−1 萬屋第二ビル 205
電話 045-718-5457

お問い合わせ

会社概要

会社名・・・鶴見総合法律事務所

所在地・・・〒230-0051 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央4丁目17−1 萬屋第二ビル 205

電話番号・・・045-718-5457